創造国際(情報)~デジタルネイティブ世代の生徒たちへ~

授業での学び

3年生の創造国際の授業では、クラスを二分割して、ロボット制作と情報の授業を行っています。情報の授業では、基礎的な情報技術の仕組みや情報モラル、いわゆるメディアリテラシーについて学びます。基本的な知識・技能を身に付けるのはもちろんですが、生徒自身がインターネットなどを活用して自分で調べ、学習をし、最終的にはスライドにまとめて発表をしています。簡単なプログラミングの仕組みも学ぶことができ、情報整理力とプレゼンテーション技術を磨くことを目標としています。
実生活で活きる学び
今の生徒たちは、デジタルネイティブ世代と言われ、生まれたときから当たり前のようにインターネットが身近に存在します。誰から習うわけでもなく、知らない場所に行く際は地図アプリを活用したり、SNSや動画投稿サイトなどでは閲覧するだけではなく、自ら情報を発信したりすることもできます。こういうことを当たり前に行っている世代ではありますが、効率のよい活用方法を知らなかったり、危険が潜んでいることを知らずに利用していたりもします。
今後、情報化やグローバル化は私たちが想像している以上に進んでいくでしょうし、ますます社会は複雑になっていくでしょう。そういった社会で生きていくためには、単に使い方を知るだけではなく、自分の頭でしっかり考えて取捨選択、行動することが必要になっていきます。この授業を通して、自分自身がトラブルに巻き込まれてしまった場合にはどのように対処すればよいか、さらには、加害者にならないようにするためにどうすればよいのか考えさせています。実際、「この授業を受けて、フリマアプリを利用する際は説明文をよく読むようになった」という生徒の話を耳にするなど、変化がもたらされています。
授業での創意工夫

単純に知識を教えるということだけではなく、自分自身で考えさせるということを意識しており、結論(答えとなる部分)をこちらから提示しないように注意しています。生徒同士が行う意見交換の際も、お互いが結論を教え合わないように呼びかけています。プレゼン発表を通して、様々な考え方に触れ、自分で結論を導けるようになっていくのです。また、他教科との関連性を意識して行っているプログラミングの授業でも、生徒自らが考えて関連性に気づけるようにしており、「数学のあの単元に似ている」や、「あの法則のことだったのか」という生徒の声を耳にすることが楽しみでなりません。