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好きこそものの上手なれ。未来の自分を創る授業~探求~



探求の授業作りの中で、どのような力を生徒に身に着けて欲しいという思いを込めたか

 

総合や探求の授業の中では、「これをしなければならない」というものがあるわけではなく、それぞれの生徒が今までの人生で経験したことを、自分の中で消化し、整理する時間だと思います。その中で一番大切なことは「自己理解」をすることです。「あなたの夢は何ですか」と問われた時に、「これです」と即答できる生徒はなかなかいません。ですから、総合や探求の授業では「与えられた課題をただこなす」のではなく、様々な活動を通して、自己理解を深めていく力を身に着けて欲しいです。そして社会というものを理解し、ひいては社会貢献へと繋がって欲しいという願いがあります。



各学年の発達段階に応じた自己理解をするために、授業でどのような仕掛けがあるか

 

例えば中学校1年生の自然体験学習、中学校2年生の文化体験学習を通して、実際に自分が五感で感じたことの中から、問いを立てさせています。体験をベースに、それについて調べ、発表へと繋げる流れを取ることで、中学生のうちから自然と自分の興味関心のきっかけをつかむことができます。

中学校3年生・高校1年生では、実現したい未来についての意見文を書いたり、新聞や新書を読んで外の世界と繋がったり、少しずつ内から外の世界へ思考の枠を広げていきます。

こういったプロセスを通して、最終的には自分の進路を考える中で課題設定し、問いを立て、それを解決するための情報を集め、自分なりの考察をして論文を書くことを目標としています。



中高6年間の「探求」の授業は、今後の学びに変化を与えていくのか

 

大学で卒業論文を書くことの予行演習として、探求の授業があるのではありません。そもそも、最終目標は大学の卒業論文ではないですし、会社に就職することでもありません。結局は、生徒一人一人が自分の持つスキルを通して、社会貢献をしたり、自己実現をしたりすることが大切なのです。本校では探求の授業が始まる前から、行事や人間の授業を通して、探求的な学習はずっと行ってきました。ただ一つ足りていなかった事は、「自分で課題を設定」し、「課題を自分事にできる」ようになることでした。そのために、調べて整理をしてまとめてみたり、共有をしてみたりすることをこの授業の軸としています。人生のどの場面においても、この「探求」で学ぶ力が必要だと思います。




今後の広島なぎさの「探求」の授業はどのように深化していくのか

 

この授業で評価の規準としているのは、「主体性」「独自性」「論理性」「表現力」です。特に主体性に関しては、自己理解をしていく中で最も重要なファクターです。他者を意識し、自分と他者との違いを知ることで、自分の想いを言語化できると思っています。今後はそれを外の世界と繋げていく、興味関心を広げていくときに、小さい世界で考えていくのではなく、社会との繋がりの中で見つけていけるようにしたいと考えています。一番簡単な方法は、本と繋がっていくことですが、実際に社会の中で活動している人と生徒自身が繋がっていけるようにすることが、これから広島なぎさの探求の授業が深化していくポイントだと思います。

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