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社会人講演会~生徒主体の運営で講演会を実施~



「社会人講演会」とはどのような行事ですか?

 

今回は、色彩心理カウンセラー・看護師・パティシエ・金型メーカーの営業職・弁護士・保育士・一級建築士・シェフの8名にご講演していただきました。生徒はこの中から2名の講師のお話を聞きます。司会・挨拶・記録・会場装飾などの準備から当日の運営まで原則すべて生徒が行います。



準備段階で大変だったこと

 

生徒が主体的に動いてくれたので、こちらが特に大変な思いをすることはなかったように思います。一つ挙げれば、前日の会場準備で手の込んだ飾り付けをするグループがあり、ちぎり絵による壁紙の制作が下校時刻ぎりぎりまでかかりそうだったので、私も一緒に時間と闘いながら手伝ったことくらいでしょうか…。生徒と作業をするのはとても楽しかったですし、完成して飾ったときは生徒たちと同じように嬉しかったです。

教員側の運営の面で言えば、まずはこの会を生徒たちにとってどのようなものにしたいかというコンセプトを4学年教員の共通認識として持つところから始めました。そして、教員も「司会進行係」「記録係」「レイアウト係」など、それぞれ役割を決めて分担し、役員の生徒へのアドバイスを行ったり原稿をチェックしたり、相談に乗ったりしました。教員も組織的に動くことができたので、とてもスムーズに進んでいった印象です。


取り組む前と後ではどのような変化がありましたか?

 

社会人講演会の取り組みを行うにあたって、4学年教員には、生徒が主体的に関わることでより多くの気づきを得てほしいという願いがありました。4学年の大きな行事の一つであり、成長のチャンスです。私自身、取り組む前に教員側の働きをいろいろとシミュレーションして、「そのためにあれもこれもするべきことがある」と身構えていたように思います。

しかし、いざ始まってみると、運営役員を中心とした生徒たちが会の事前学習や進行方法の提案、会場レイアウトなど、講演会の準備を主体的に進めていきました。もちろん、最初に運営役員の生徒たちに心構えや全体像を話して大まかな指示は出しましたが、それらを踏まえたうえで生徒たちが詳細を考え、工夫し、声をかけ合って協力しながら動くことができたことを素晴らしいと思いました。当日の講師の方々のお話を聞く姿、質疑応答の様子や生徒が書いた気づきなどから、講師の方々のお話を聞いてより深く学びを得たことがうかがえます。

そのため、取り組んだ後は、思っていた以上に教員があれこれ口を出したり手を貸したりしなくても、生徒たちは考え実行し、学ぶ力をしっかりと育てているのだということを強く感じました。



こういうジャンルの方が講師にいればいいな…と思うのは?

 

今回の8つの講演はどれも大変興味深く、生徒がさまざまな気づきを得るのに十分だと感じています。その中で敢えて言うのであれば、今のなぎさの生徒や今後の社会のニーズを考えると「研究職」「国際的な場で活躍されている方」「データサイエンスの分野に携わっている方」のお話をお聞きしてみたいと思います。


「社会人講演会」を通して気づいたこと・生徒が得たもの

 

今回の社会人講演会を通して、生徒たちは多くの気づきを得て良い体験に繋げることができました。もちろん講師の方々のお力によるところが大きいのですが、どんなに良い内容であっても、聞く側にきちんとした姿勢がなければ学びにはなりません。そのような意味で、生徒たち自身の主体性によるところも大きいと感じます。準備を進めていく中で講師の方々のお話に関心を高めていき、その分吸収することも多く、質の高い学びをすることができました。

また、さまざまな分野で活躍される「社会人」の方々に、仕事への情熱ややりがい、ご自身の生き方、高校生へのメッセージなどを語っていただき、生徒たちは多くの刺激を受けることができました。今後の進路選択に活かせるのではないかと思います。講師の方々のお言葉は人を前向きに活かす力がみなぎっていて、ストレートに心に響くものでした。その仕事を通してどのように社会に貢献していくかという根本的な問いかけに対してどの方も真摯に語ってくださいました。進路学習を通して将来の方向性を探っている生徒たちにとって、大変貴重な機会になったと思います。


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