
OB・OG Message
卒業生
なぎさでの行事や
部活動の経験は
今の自分の礎に
なっています。
1.今の職業を目指したきっかけ
現在医師3年目、整形外科医1年目として働いています。医師を目指したのは、高校時代のバスケットボール部での経験からでした。私が高校2年の時に腰痛がひどくなり半年ほどプレーできない時期がありました。整形外科を受診する機会が多く、そこでの先生の姿に漠然とした憧れがありました。また他校の友人にも同様に怪我に苦労する選手がいたのもあり、将来そのような運動器の機能回復や再建に携わることができる整形外科医になりたいと思うようになりました。うちは医者家系ではありませんが、親が積極的に調べて後押ししてくれたのも支えになりました。
医学部進学後や研修医の時期には全ての診療科の勉強や研修があり、消化器外科や循環器内科など他にも興味深い診療科に触れることができました。その中でもやはり整形外科の骨折、人工関節などの手術手技や救急疾患の対応などについて直感的に興味を持つことができたので迷わず整形外科の道を選択しました。
2.なぎさでの学校生活の経験が今でも生きていること
なぎさの校風としては、決められたことだけをこなすのではなく生徒自身の創造力や行動力を尊重するという点があります。勉強において宿題はもちろんですが、生徒が自分から取り組んだ課題や過去問について先生に積極的に質問できる環境があります。化学や数学では先生から追加の課題をもらい、解いたら先生に個人的に見せに行って直接フィードバックをもらっていました。授業を聞くだけでなく先生と直接対話することで学力向上につながっていたのではと思います。
研修旅行では十数人という比較的少人数のグループで海外(ドバイ)に行かせていただいたため、単に楽しむだけではなく自分から英語で質問やプレゼンテーションをするなどアウトプットする機会が多かったように思います。社会に出てからはそういったプレゼンテーションの機会が増えてくるので、高校生のうちから貴重な経験ができてよかったと思います。
3.現在に至るまで努力したこと、一生懸命取り組んだこと
勉強については特別他人と違うことをやろうとしていた自覚はなく、目の前のことにしっかり取り組むよう意識していました。例えば小テストで9点でなくいかに10点満点を取るかみたいな所で後々差がつくのではと個人的には思っています。今で言うと勉強すべき疾患というのは無数にあるので網羅的に勉強するのは不可能に近いです。実際にその日出会った患者さんをもとに文献を調べて勉強していくのが一番効率よいのですが、なかなか勉強が追いつかないことも多いです。
私はバスケットボール部での活動も並行して続けていました。高校3年の夏までキャプテンとして部活を続けて、苦労もありましたがかけがえのない経験となりました。大学に入学するまでに1年間浪人しましたが、部活を真剣にやりきった経験というのはその後の受験勉強においても支えとなります。同期とは今でも交流がありそういった人間関係というのも財産になっています。大学進学後も結局医学バスケットボール部に入り6年間続けていました。
4.これからなぎさを目指す小学生や中学生へメッセージ
将来何をしたいかというのを決めるのは簡単ではないと思います。それをすぐに決める必要はないですが、今できることとして自分の知識や能力を高めることでこれからの可能性が広がります。なぎさ中学校・高等学校にはそれを提供してくれる環境があります。ぜひなぎさで多くのことを吸収し、将来の選択肢を増やして欲しいと思います。

鈴木秀典さん