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中高一貫校の最初の3年間の取り組み方

5月25日

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角先生
(2020年度中学3年学年主任) 

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畑口先生

本校では中高6年間を基礎期・錬成期・完成期の3つの時期に分けています。中学校3年生は基礎期を終え、錬成期の途中という時期ですが、角先生が基礎期において特に大切にしてきたことは何ですか?

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畑口先生

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1年生では授業内の発表やグループワークを通して、授業に前向きに取り組める仕掛けを行い、生徒に「授業がわかる」「授業が楽しい」と思ってもらえることを重要視しています。

角先生

2年生になってくるとどうでしょうか?

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畑口先生

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角先生

2年生はニュージーランド交換留学や研修旅行などの行事を通して学ぶ機会も多くあるので、授業内の学習ではない観点からも学ぶことを大切にしました。学習面においては「慣れ」が「だれ」につながりやすい時期でもあるので、生活面も含め学習面のサポートを行ってきました。また、2年生の後半には3年生の時に実施する実力テスト(高校への進学テスト)を意識させはじめて、授業内の小テストも含め、勉強に対してのモチベーションを維持させることを意識して取り組みました。

一般的に「中だるみ」が起きやすい時期に、一歩先を見させる(1年先を意識させる)ことで1年生のときについた学習習慣を壊さないように心がけていたのですね。

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畑口先生

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角先生

学習に対して前向きな生徒にはさらなる発展的な内容を意識させ、苦手意識がある生徒には苦手克服に取り組ませ、個々に合った指導を行っています。目の前の課題だけでなく、この先にあることを見据えて学習に取り組ませるよう意識していました。

錬成期のスタートである3年生の学年目標に掲げた「よく学び、よく学べ」という言葉に、角先生の思いが凝縮されていた気がしますが、その言葉の意味を学習面に絞って教えてください。

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畑口先生

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角先生

中高一貫校の中学3年生は、学習時間が下降する傾向にあります。これを解消することと、高校生になってからの学習のベースを作ることを大事にして取り組んできました。「よく学び、よく学べ」は、ただ勉強ばかりしろという意味ではありません。3年生になると学力幅も生まれますし、教科の中でも得意不得意で差が生まれます。その中で自分に合った学習内容を自分に合った学習法で、自分に合った勉強量をいかに確保できるかが大事になってくると思います。しかし、これはいきなりできることではないので、高校生になってそういったことをしっかりとできるようにしておくために、長期的スパンで “ 学び方を学ぶ ” 事を指導の軸として行ってきました。また、3年生という時期は実力テストに向けて、今までにない勉強時間をかけ自分の限界まで学習に取り組むことにチャレンジするようになります。それによって、自分に合った学習のベースを習得することで、今後の勉強にどう取り組み、理解するのかを見据えて欲しいと思っています。

2年生までに定期考査で60点ほどしか取れなかった生徒が、3年生になってから勉強態勢を整え、問題集を何度も繰り返し解いたことによって80点が取れるようになり、「苦手だった教科が好きになった」と言っていました。これも角先生が取り組んだ成果の表れの1つだと思います。

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畑口先生

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角先生

この取り組みの成果もあり、学習時間は全国平均より長い結果が出ています。与えられた課題をただこなすだけでなく、さらに自分に必要な学習内容(得意な生徒は発展的内容、苦手な生徒は基本問題の反復など)について自発的に取り組めるようになったので、高校生になってからもいいスタートが切れると思っています。

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